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フリーソフトによるアートワークと基板製作(外注会社による製造)

ハード設計技術者にとってのプリント基板はなくてはならない存在です。
ここでは、ちょっと試作して回路の評価をしたいが、「費用がない」「納得いくパターンを引きたい」という方のために、アートワーク設計から基板製造依頼ま での手順を紹介していきます。この手の情報は月間の技術雑誌にも取り上げられていますが手っ取り早く押さえておきたいノウハウだけまとめることにします。


1.アートワーク設計CADの入手

アートワーク設計するためのCADはフリーウェアから高価なものまでいろいろありますが、回路設計技術者がちょっとした試作う程度のCADであ ればフリーウェアでも十分使えます。ここでは、ガーバーデータ出力まで可能なK2CADでの設計を題材として説明をします。そのほかのガーバーデータが出 力フリーウェアとしてはPCBEなどが有名です。

2.部品(ライブラリ)の製作と登録

部品を設計するために必要な資料として、部品カタログが必要になります。昔は各メーカから取り寄せなければならない時代もありましたが、今では ほとんどの部品カタログを家にいて取得することが可能です。
実際にライブラリを作るにあたっては、CADのグリッド間隔が部品カタログの記載値と同じになるようにしなければなりせん。
0.1[mm]ピッチであればほとんどの場合足りそうですが、あまり細かくすると描画が遅くなります。

ちなみにK2CADでは以下の手順で部品を作成します。

3.PCB基準図(寸法図)の設計

アートワーク用のCADには基板外形および寸法図を作成するレイヤーがあります。全く異なる機械設計用CADで図面を作成したほ うが提出用図面としては綺麗に仕上がりますが2度手間です。基準図を作るときな大事なポイントは以下の通りです。
なお、マウンターや自動挿入などを行うときには、ガイドピン用の穴を指定箇所に配置しなければいけないので注意が必要です。

4.部品配置

あらかじめ作成した基準図にしたがって部品を配置します。部品のピン配置とパターンの引き回しをイメージしながら部品を並べま す。以下の点に注意しながら部品を配置します。

5.ルート設計(信号パターンの引き回し)

多層基板と2層基板、片面基板では引き回しのテクニックが異なります。信号パターンが混み合った基板では片面、 2層では電源ラインを確保するのに苦労します。あらかじめ基幹となる電源ラインを十分吟味して決めてから信号パターンを引くことになります。
回路エディタから出力されるネットリスト(接続情報)を元にパターンを引けるといいのですが、フリーのCADでは対応が不十分なようです。
以上のようにたくさんありますが、すべて書くだけで一冊の本になりそうなので省略します。

6.デザインルールチェックと逆ネット出力チェック

ほとんどのPCBCADは、設計した部品の接続情報として逆ネットリストを出力することができます。(フリーのCADでは、でき ないもがあります)
このネットリストをチェックすることにより、「接続漏れ」「短絡」などの確認ができるのでケアレスミスを防ぐことができます。この逆ネット出力には部品ラ イブラリ作成時に設定した端子番号がそのまま使われますのでライブラリの作成には正しいピン番号を入力しておく必要があります。ギャップのエラー設定がで きるものは、最小ギャップの設定をしておきます。最小ギャップは基板製造メーカーにより異なりますが、一般的なもので0.15〜0.2mm程度となりま す。
ネットリストで接続の照合をするほかに、パターンのレイアウトや太さ、部品との干渉などプロットしたパターンをみながら確認することも大事な作業です。す べてのパターンを目で追う必要はありませんが、ポイントは押さえておく必要があります。
ネットリストのデータフォーマットについてはCADメーカによりいろいろありますが、基本的にはピン番号をネット名が並べてあるだけですのであえて説明は 致しません。

7.ガーバーデータ出力・穴(ドリル)データ出力

基板そ製造する為に必要なデータにはドリルデータをガーバーデータの2つがあります。ガーバーデータには、プリントパターンの 幅、ルート(配置)がXY座標のプロットデータとして出力されます。また、ドリルデータには、穴座標、穴記号の指定がデータとして出力されます。ドリル データにはドリルの径を指定する「変換テーブル」が必要です。変換テーブルは、ドリルデータの中にある穴の記号に対しては、ドリルの径、穴の種類(スルー /非スルー)の定めたテーブルをあらかじめ作成しておく必要があります。
注意しておくことは、同径のスルホールと普通の穴の場合、製造メーカーが間違えることがあるらしいので、径を異なるものにしたほうが良いと言われていま す。
なお、ガーバーデータの形式は製造メーカが受け付けてくれるのであれば「RS−274X」形式としたほうがデータの中に設定項目が含まれているのでスマー トです。

8.ガーバーデータチェック

特にフリーウェアのCADでは、編集画面で表示されるパターンや穴と実際に出力された ガーバデータやドリルデータが異なる場合がたまにあります。大抵は操作上のミスが多いのですが、バグの場合も結構あります。
基板ができあがってからは修正できませんので、最終チェックはガーバーデータですることをお勧めします。基板製造メーカーはガーバーデータに対して忠実に 製造してくれるはずなので、ここで間違いがなけでば基板も大丈夫といえます。(たまにスルーホールやパターン切れがありますがそれは製造上の品質の問題と いえます)
ガーバーデータを読み込んで確認するには、PCB−CADに機能としてほとんどついています。もしない場合は、フリーフェアのガーバービューアを入手して確認するのが良いでしょう。


9.データ出し(製造依頼)

基板製造メーカもしくは商社に製造依頼を出す場合は、基本として以下のものが必要になります。
以上のデータを圧縮してメーカーに送れば製造してもらうことができます。

なお、基板設計〜製造依頼までの情報は以下のWEBサイトが参考になりますのでご覧ください。
ピーバンドットコム http://www.p-ban.com/